穴風外と蛸風外

穴風外と蛸風外

あな風外とたこ風外といわれて、アレッと思いませんか。何のことなのか
見当もつきませんね。それもそのはず。これは禅僧のあだ名なんです。
先月行われた第32回曹洞宗禅文化の会に参加したところ穴風外さんゆ

かりの風外屈を訪ねる機会がありました。いまでも小田原にあります。
 この禅僧は戦国時代の和尚風外慧薫のこと。達磨大師の禅画が得意で宗門でも
知られた方です。訪れて分かったのですが、深い教養のある立派な
禅僧です。達磨画のみならず他の作品も拝見することができて、
貴重な体験をしました。ご自身が亡くなるとき、オンボウに
穴を掘らせてその中に土を埋めさせた。そういう伝説があります。
あな風外といわれる所以です。

 寺院の住職もされたんですが、穴倉生活をして終わった禅僧です。
残された画は人気があって好事家には珍重されています。なにしろ
江戸時代以前のものですから、今日いわれている禅画の先駆をなし
ているものです。

今年は生誕450年ということで、禅文化の会が企画してくれました。