先日木南先生の「楠葉だより」を紹介しました。今朝はその中から第265信に綴られたものを少しだけ
ですが抜粋してみます。
折節のうつりかはるこそ物ごとにあはれなれ。もののあはれは秋こそまされと人ごとに
いふめれど、それもさる物にて、今一きは心うきたつものは春のけしきにこそあめれ。
「徒然草」(第十九段)
春はなほ 我にて知りぬさくらばな 心のどけき 人はあらじな(壬生忠岑)
山ざくら 咲きそめにけり けふよりは 花思ふより外に 物思(も)いもなし(月照上人)
先生は述べておられます。
古人の佳き詩歌文章は、もののあはれと求道精神を養う上でのよき指針となるものです、と。