「青谿書院記」を書く

穏やかな日曜日でした。無事観桜茶会をすますことができ、ホッとしました。香席、茶席ともに
五回入れ替えて、静かな中にも楽しいひとときを過ごせたのは嬉しいことでした。

出席者には備前市やら新潟からの遠来のお方もおりました。台湾出身の女性も。和服姿に
多く接することが出来るのも茶会の楽しみではあります。

さて、今月下旬産経国際書展出品予定の書作品は先日ブログで紹介した池田草庵の「青谿書院記」から

55文字を抜き書きすることとし、いよいよ作品に精彩をつける段取りとなりました。

春には即ちその新緑を愛し、夏には即ちその涼風を迎え、秋には黄葉爛漫、冬にしては
氷雪皎潔たり、若しすなはち朝には雲を含み煙を吐き変態窮まらず、暮には夕陽光を
回らし瀟洒清?たり。而してまた寥廓幽遠たり。
(原漢文)

素敵な名文です。口ずさんでみるとその口調の滑らかさとともに格調高く自然を観察
して止まない名儒者の心境が伺えます。書院から眺める自然を対句のように表現した文章で
すが、条幅に向かって筆を執る小生も心が洗われる思いです。

鎌倉時代の道元の傘松道詠「春ハ花夏ホトトギス秋ハ月冬雪サヘテスズシカリケリ」とか
をも思い出されます。