いまや知らぬ人はいないほど有名な文学者、夏目漱石ですがが、その旧居内坪井邸が
熊本にあります。漱石はこの家で長女筆子をさずかりました。
熊本在住は4年ほどでしたが、五高での英語教師時代でまだ文壇に登場するまえでした。
いわゆる雌伏状態でしたが、このあと『吾輩は猫である』などの小説を出し文壇の名士
になっていきます。熊本市ではこの内坪井旧居を大切に保存しており、一般公開しております。
夏目金之助当時の生活を偲ぶことができる素敵な旧居でした。
それにしても、4年数か月のあいだに六回も家を転々と引っ越ししていたとは驚きです。
引っ越しといえば葛飾北斎や「やごしの蓮月」太田垣蓮月尼が有名ですが、それに劣らずの
引っ越し数ですね。英文学者になろうか、それとも別の職業家になろうか決めかねていた時代ですね。